プレジデントオンライン

残業ゼロへの近道!「記録するだけ」でスピードアップ

2016年2月5日

PRESIDENT 2015年3月16日号 掲載

稼ぐ技術あらゆる時間術を試しても、残業が減らない……そんな人は必読! 残業ゼロでも成果が上がる仕組みをご紹介。

■自分で仕組みを作る「r型人間」になれ

「残業」への風当たりが厳しくなってきた昨今。だが必ずしも、「残業=悪」ではない。

「人より成果を上げるには、人より多く働くのは当然。大事なのは成果が上がる働き方をすること」と言い切るのは米国公認会計士の午堂登紀雄さんだ。

「そのためには他人に振り回されず、自分のペースで働く仕組みを作るしかない。誰かが紹介した時間術を真似するだけではダメです」(午堂さん)

本や雑誌に載っている時間術をなぞっても、仕事の本質を見極めなければ、最適な段取りはできないのだ。

「人間は思考力の有無で二通りに分かれます。自分の頭で考える人は消費を仕掛ける“r型人間”。自分の頭で考えない人は、財布を開かされる側で終わる“g型人間”です」(午堂さん)

ワークスタイルデザイナーの悠木そのまさんも、次のように言う。

「現実をふまえると、物理的な残業ゼロは不可能。それよりも自分の予定した時間をオーバーせずに帰宅する『心理的残業ゼロ』を目指すべきです」

絶対定時に帰りたい人、残業は厭わないが仕事をスピードアップしたい人、どちらにとっても役に立つ、残業ゼロの仕組みを作る方法を紹介しよう。

■初級編――「記録するだけ」で仕事がどんどんスピードアップ

やりたくないことほど記録を取る

残業を減らす仕組み作りの第一歩は、意外なことに「記録」である。心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんは次のように言う。

「料理のレシピってあるでしょう。あれは料理を作ったときの記録ですよね。そのレシピを見て同じ料理を作ることが“仕組み”です。だからまずは仕事の記録をまめに取ること。理想を言えば、できるだけ細かく」

自分でひとまとまりの作業だと認識しているものをワンアクションとして、開始時刻と終了時刻をエクセルなどに記録していく。記録後はなるべく早い段階で、つけた記録通りなぞれるものはなぞっていく。

「人は同じことを繰り返すと、動作が少しずつ速くなっていくからです。まったくタイムが縮まらないということはありません」と、佐々木さんは太鼓判を押す。もしタイムが縮まらないのであれば、作業を行う順番が合理的でない可能性がある。その場合はワンアクションが次のアクションに無理なくつながるように順番を入れ替える。それを繰り返すことで、やがて無意識に体が素早く動くようになるのだ。

「楽しくないこと、やりたくないことほど、記録をつけて仕組み化してしまうといいでしょう」(佐々木さん)

悠木さんも、同じく日々の仕事の所要時間を記録することを勧める。

「“忙しい”が口癖の人ほど、どの仕事にどれくらいの時間がかかるか、把握できていません。まずは時計を見る習慣をつけることから始めて、平均所要時間をつかむことです」

もっとも、アイデアを出したり企画を考えたりするような創造的な仕事は、時間を見積もるのが難しいが、悠木さんによると、経験則から次第におおよその時間をつかめるようになるという。

そうやって算出した平均所要時間をもとに毎日のスケジュールを立てていくと、無理のない予定を組めるようになり、残業も避けられるようになる。

さらに所要時間を記録することで「時間感覚」が養われるため、仮に所要時間を決めなくても、自分にいい意味でプレッシャーをかけることができるようになる。

「脳には“基本回転数”があります。これは簡単に言えば、脳がどれだけ速く動くかということ。時間的なプレッシャーをかけずにいると、脳はゆっくりとしか回転しません。そこで、まめに時計を見るようにすれば、脳はプレッシャーを感じて回転数を上げていきます」(悠木さん)

忙しいときは、「この仕事に何分かかったか」といちいち記録する余裕などないかもしれない。しかし記録→なぞる→修正というサイクルを回していくことで、必要な所要時間を正確に見積もれるようになり、少なくとも「こんなはずではなかった」という「心理的な残業」は回避できる。

一見遠回りでも、まず「記録」。それが残業ゼロへの近道なのである。

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米国公認会計士 午堂登紀雄(ごどう・ときお)
中央大学経済学部卒業後、会計事務所、大手流通企業のマーケティング部門を経て、経営コンサルタントとして活躍。現在はスモールカンパニーを複数所有するビジネスオーナー兼個人投資家として活動。 ワークスタイルデザイナー 悠木そのま(ゆうき・そのま)
慶應義塾大学法学部卒業。多様な事業の立ち上げと運営の経験をふまえ、段取りのテクニックとノウハウをメソッド化。産能マネジメントスクールで講座を行い、人気を博す。 心理学ジャーナリスト 佐々木正悟(ささき・しょうご)
コペル英会話教室オーナー校長
獨協大学卒業後、ドコモサービス勤務を経て、米アヴィラ大学心理学科卒業、ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年帰国。専門は認知心理学。

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(長山清子=文 向井 渉=撮影)


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