バブルさんとゆとりちゃん
大手広告代理店から地元密着型カフェに転職
手取り7万円ダウンでも幸せな
ゆとりちゃんの“理想の会社像”
2012年2月17日
周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、 就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)がどう円滑な人間関係を築くべきか研究していく。親愛なるバブルさん、ゆとりちゃん、どうか温かい目で見守って欲しい。そして同志である氷河期くんには、ぜひ考え方の合わない上司&部下に対処するときの参考にしていただきたい。
「バブルさんとゆとりちゃん」は原点に戻ってゆとりちゃんにインタビュー。25歳、兵庫県出身の田中さんは今年の秋、それまで勤めていた大手企業から、従業員わずか6人の地元密着型のカフェに転職したのだとか。
手取りの給料は7万円下がり、ボーナスも出ないが、田中さんは満足だという。今時のゆとりちゃんが求める企業像とはどういうものか? サラリーマンにとっては貴重な日曜日の時間をいただいて、話を聞いてみた。
<今回のバブルさん>田中ゆかさん(仮名)
年齢:25歳(1986年生まれ)
最終学歴:大卒
業種:広告系→飲食店
職種:販促
出身:兵庫県
現在の住まい:中野区
婚姻:独身(現在は1人暮らし)
家族構成:父、母、兄
転職で給料ダウン、自由時間もない生活に
その代わりに手に入れた大切なものとは?
――まずは自己紹介をお願いします。
田中ゆか、25歳です。新卒で広告代理店に入社しましたが、秋から地元密着型のカフェで働いています。カフェでは普通に配膳やトイレ掃除などもやりますが、Facebookをつかってお客さんと交流を深めたり、チラシを作ったりイベントをしてみたりといった販促活動を行っています。
――前職の広告代理店はかなり大手だったんだって?
比較的新興の会社ですが、従業員は600人いました。給料も良かったし、就職が決まったときは親も安心しました。ただ、仕事はかなり激務で、自分の休みもほとんどなかったんです。そんな時にFacebookでよく行く好きなカフェのファンページに「いいね!」を押して店長さんの書き込みを見ていたんですが(※)、ある日見てみたら社員を募集しているって書いてあって。それで、迷ったあげく面接を受けに行くことにしました。
※Facebookは企業や団体、プロジェクトごとにファンページが設置される。「いいね!」を押すと情報を購読出来たり、特典を手に入れることができる。
――就職してみたら激務に耐えかねて転職した、と。現在はわりと落ち着いて仕事をできる環境ですか?
それが、カフェって私が考えているよりとても忙しくて。あと、給料が減ったのでカバーするために自炊を始めたりしたので、結局自分の自由時間はあまりないですね。
――給料も減って、自分の自由時間もあまりない。と言うことは、あんまり良くなかったんじゃないの?
でも、今は毎日が楽しいです。自分が楽しいと感じる仕事なら、私は忙しくても平気なんだな、と思いました。昔は精神的に追い詰められていたのか、たまの休みも遊びに行く気力がなくてぼーーっと近所の川を眺めていたりとか。今は転職に際して引っ越しをしたので、近所をふらついたりとかして、とっても毎日が充実しています。
――いくら新興の広告代理店とは言え、600人の会社と、地元の6人の会社を比べたら、どちらが企業として安定しているかは明白だよね?そうすると、倒産する可能性があるかも、とは思わなかった?
確かに今の方がリスクはありますね。でも私は、とにかく前職でとても忙しくて早く別の会社に行きたかったのと、昔からこの仕事にあこがれがありました。前職で培った広告の知識は、現在お店の販促の仕事に活かされているし、私は今、とても幸福です!!
――良かったね!やりがいのある仕事に出合えるかどうかはとても重要だよね。おめでとう!
バブルさんとゆとりちゃん
- お金や名誉に興味はない!ほしいのは“自由”だけ!
- マクドナルドの定年制復活は他人事じゃない?
- ゆとり教育は、むしろ“ゆとり”を奪った!?
- なぜバブルさん・ゆとりちゃんは能天気で、氷河期くんは内向的?
- “嫌ゆとり”に大反論!
職場は世代間ギャップの宝庫だが、そのなかでも他の世代から槍玉に挙げられやすいのが「バブル世代」と「ゆとり世代」。そんな2つ世代の職場での生態を解き明かすとともに、彼らとの上手な付き合い方を探っていく。
■著者紹介
梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]
ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て 2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。
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